子どものADHD(注意欠如多動性障害)の対応法

ADHD(注意欠如多動性障害)の子どもと関わるときは、さまざまな注意点があります。注意力が続かない、多動性、衝動性があることから、安全性の確保は大人が気を配ってあげたい点のひとつです。また、話をするときも一度にたくさんの情報を与えても処理しきれないため、言いたいことを分かりやすく少ない言葉で話してあげることが大切になってきます。

子どもを怒るときは分かりやすい言葉で

子どもが何かをしたときに、つい感情的になり「わーっ」と怒ってしまっても、ADHDの子どもは、なぜ怒っているのか理解できないことが多いです。まずは、なぜ怒っているのかから説明する必要があります。説明をするときも、話が長いと情報を頭の中で処理しきれないため、短い言葉で分かりやすく伝える必要があります。

年齢によっても伝え方や伝える際の言葉は変わってきますが、子どもが理解できるレベルに下げて話をすることが重要です。ただ、何度話をしても同じことを繰り返してしまうのも、ADHDの子どもの特徴です。大人は、ついイライラしてしまいがちですが、否定すると子どもにとっては症状が悪化させてしまうこどもあるので、注意が必要です。

子どもの特徴に合わせた支援を

子どもは褒められると、また褒められたいと行動が変わっていきます。褒めてばかりでは、ダメですが叱ってばかりでもダメです。子どもの反応を見ながら、褒める・叱るのバランスをとっていきましょう。

ADHDの子どもは注意力が散漫で、1つの物で遊んでいてもすぐ他の物に気が散ってしまいます。目に入るもの全てが、情報として頭に入ってくるので、いろいろな物に気が取られてしまいます。そのため、他の物に気が取られず、集中して遊べるように他の物は片付けるなど目に入らないような工夫も必要になってきます。

また、外に出かけた際は、たくさんの人や物があるので特に注意が必要です。衝動的に行動するので、飛び出しや迷子に注意しましょう。事が起こる前に、事前に対策をしておくことが大切です。

情報量を多くしない心がけ

情報が多いと余計に気が散って、1つのことに取り組めないです。ついつい、あれやって、これもやってと言いがちですが、1つが終わったら1つを伝えるようにしましょう。「トイレ行って手を洗ってから、ごはんにしょう」では情報が多いのです。まずは「トイレに行って」から始めましょう。

また、おもちゃもたくさん出してしまっては、どれで遊ぼうか混乱してしまいます。遊ぶときは1つずつにしましょう。片付けは、ADHDの子どもにとって、苦手分野です。情報を整理整頓する力が弱いので、どこになにをどうやって片付けるのかを考えるのが難しいのです。

おもちゃを片付けるときは、1つの箱に入れれば良いなど、簡単にできるように工夫する必要があります。それに慣れてきたら、また次のステップに移行するなど、子どもにとって無理のないように成長を促していくことが大切です。

ADHDの子どもへの声かけの仕方

ADHDの子どもは、物事を上手く相手に伝えられなかったり、行動を制限されていると感じたり、ストレスを抱えていることが多いです。そのため、怒りやすい傾向にありますが、子どもの場合、抱えている感情の伝え方が怒るといった方法しか知らないために、そういった状況になると考えられます。何かを伝えたくて怒っている場合は、子どもの気持ちに一度寄り添ってから、別の方法を教えてあげましょう。

衝動的に手が出るなど、攻撃的になることもあります。この場合も、一度気持ちを受け止めてから、子どもと一緒に他の方法を考えていくことが大切です。

反対に、なにかできたときなどは褒めてあげましょう。褒められるなど、なにかをしたときに子どもにとってご褒美になることがあれば、それに向かって頑張るので、成長にも繋がります。しかし、飽きやすいので常に工夫を凝らす必要があります。

ご褒美に向けて一緒になにかをしていくことで、コミュニケーションも取れるので、人間関係に悩みを抱えやすいADHDの子どもにとっては、自然と人と関われる空間は大事です。

気をつけたいこと

他の子と比べてしまうことは、やめましょう。ADHDの子ども同士でも、症状の出方には個人差が大きいので、他人と比べることは良くないです。ADHDは必ずしも知能的な遅れがある訳ではないです。他人と比べられることで、自分自身に自信を失くしてしまうことにも繋がります。

他人と比べるのではなく、その子の良いところを伸ばしていくことを大切にしましょう。自分の性格を生活の中で知り、足りない部分を補うなど、折り合いをつけて生活することが身につけば、ADHDの症状も緩和されていく可能性もあります。

文科省「発達障害とは」(外部サイト)

文科省「特別支援教育ガイドライン」(外部サイト)

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